174回 本会議 6号 平成22年02月03日
○議長(江田五月君) 岡田直樹君。
〔岡田直樹君登壇、拍手〕
○岡田直樹君 私は、自由民主党の岡田直樹です。自由民主党・改革クラブを代表して、鳩山総理並びに関係閣僚に質問をいたします。
まず、改めて想像を絶するハイチの大地震の犠牲者にお悔やみを申し上げ、被災者にお見舞いを申し上げます。しかし、総理が施政方針演説の冒頭、いのちを守りたいと述べたことを思えば、今回の地震で日本政府の対応が遅れたことは残念でありました。世界のいのちを守りたいと言う以上、今後どのような復興支援策を講じていくか、まずお示しをいただきたいと思います。
さて、鳩山総理は、施政方針演説でいのちを守りたいとうたわれました。これには同感でありますが、その内容たるや観念的、情緒的あるいは幻想的と言わざるを得ません。あの演説を聞く限り、鳩山政権が内外の厳しい情勢の中で本当にいのちを守れるのだろうかと大きな不安を感じたことを申し上げた上で質問に入ります。
政治家のいのちは信頼でありますが、今それが大きく揺らいでいます。先日の施政方針演説で強い違和感を感じたのは、労働なき富、つまり働かずにもうけてはいけない、こういうガンジーの言葉を鳩山総理が口にされたことであります。
なぜなら、鳩山総理ほど労働なき富を多く手にしている人は少ないのではありませんか。お母様から友愛に満ちた月額一千五百万円、合計十二億六千万円もの資金を受けていた鳩山総理であります。日々の仕事もない人々の気持ちが実感できるのでしょうか。その総理が、働くいのちを守りたいと演説してもむなしく響くばかりと、私には聞こえました。
総理は、お母様からの資金について、知らなかった、すなわち脱税ではなかった、この一点張りでありますが、この説明を信じる国民が果たして何人いるでしょうか。世論調査で内閣支持率が急落し、不支持率が上回ったことの原因の一つは、ぬぐい去れない総理の脱税疑惑にあるでしょう。
総理は、私腹を肥やしたり不正な利得に手を染めたりしていないと繰り返していますが、到底納得できません。総理自身が国家に納めるべき贈与税を納めていなかったことは、既に私腹を肥やしたことであり、不正な利得に手を染めたことではありませんか。後で分かったから税金を払いましたでは済まないのであります。
総理は国民の血税を預かる政府の最高責任者であります。総理がちゃんと税金を納めないでいて、どうして国民に納税せよと言えるでしょうか。このことをもってしても、あなたは総理の資質に欠けると思いますが、総理は自らの政治的責任、道義的責任をどのように認識しておられるか、それともこれで一件落着と考えているのか、伺いたいと思います。
関連して、昨年六月に発覚した友愛政経懇話会の収支報告書の虚偽記載の問題について伺います。
いまだに収支報告書の訂正申告が行われておらず、国民に対して真実が報告されておりません。総理が自身の潔白を主張するならば、すぐにでも検察にある資料の返還又は閲覧を求め、訂正申告をして真実を国民の前に明らかにすべきではありませんか。どうして訂正をしないのですか。
検察に押収された資料は、御自身が要求すればいつでも閲覧が可能であります。起訴事実についても争う点がないと総理は明言しているではありませんか。訂正しないのは、そのことにより総理自身が友愛政経懇話会に寄附した金額が量的制限の一千万円をはるかに超えることが明らかになるおそれがあり、そうなると、結果として自らの公民権が停止される可能性があるからではありませんか。なぜ訂正申告により説明責任を果たそうとしないのか、誠実かつ明確な答弁を求めます。
そして、小沢幹事長の問題があります。
施政方針演説に小沢幹事長の疑惑について全く触れなかったのは何ゆえですか。総理は何が何でも小沢幹事長のいのち、すなわち政治生命を守りたいのですか。小沢幹事長が国会でもしっかり説明責任を果たすべきとは考えないのですか。民主党は自浄作用が働かず、小沢幹事長ににらまれないように口を閉ざす議員が大部分ではありませんか。我々は、小沢幹事長を参考人として国会に招致して国民に説明責任を果たすよう強く求めております。鳩山総理、そして連立を組む国民新党の亀井大臣、社民党の福島大臣に、小沢問題に関してどのような御認識をお持ちか、また国会における小沢幹事長の説明責任をどのように果たすべきか、お考えを伺います。
次に、外交・安全保障について伺います。
いのちを守るという第一に、我が日本国民のいのちを守る責務が総理にあることは当然であります。
まず、拉致問題について伺います。
私の地元の石川県を始め、日本海側の各地で北朝鮮による拉致が多発してきました。私は新聞記者時代、二度北朝鮮を訪れ、当時北朝鮮が決して認めなかった拉致の存在を確信いたしました。横田めぐみさんが十三歳で拉致された新潟の現場に立ち、涙したこともあります。そのめぐみさんも今四十五歳になります。横田さんの御両親から北朝鮮に強い姿勢で臨むよう訴えられたこともあります。御家族もお年を召しました。一日も早く被害者のいのちを救わねばなりません。
我々が与党のときには、北朝鮮に対して対話と圧力、いや、圧力と対話の路線で毅然とした姿勢を取ってまいりました。これに対して、鳩山政権誕生後、その北朝鮮政策が見えてまいりません。率直に言って、拉致問題への対応に物足りなさを感じるのです。昨年の所信表明や先般の施政方針にも数行おざなりの文句が書かれているだけです。
鳩山総理、国家第一の責務は国民のいのちを守ることであります。そして、拉致は日本の主権に対する明白な侵害であり、それ以上に日本国民のいのちに対する冷酷非情な侵害であります。どうか拉致に対してもっと断固とした姿勢を取っていただきたいのです。なぜ総理のいのちの演説に北朝鮮に対する強い怒りが示されなかったか、これを伺いたい。あわせて、鳩山政権の拉致問題解決に懸ける決意と方針を伺います。
さて、日米同盟は我が国にとって安全保障上の命綱ですが、総理は昨今の日米関係を余りにも楽観視しているのではありませんか。
普天間飛行場移設問題では、地元沖縄も含めて長い困難な交渉の末に調整した日米合意をほごにしかけており、憂慮に堪えません。今、米国政府は我慢の限界にあると言ってよいでしょう。鳩山政権は普天間飛行場の移設先について結論を先延ばしにし、名護市長選挙で受入れ反対派が勝利したことでますます自ら窮地に陥ったのではありませんか。そもそも政府が責任を持って判断すべきことを名護市民にげたを預けたこと自体、大きな間違いと考えます。市長選挙は住民投票ではありません。受入れ容認の名護市民も少なくなく、その民意をいかに判断するのですか。結局、総理の不決断が地元住民に苦渋の決断を強いてしまったのではありませんか。移設先についてこれからゼロベースで検討すると言い、平野官房長官は、選挙結果についてしんしゃくしてやらなければいけない理由はないと、こう述べました。名護市辺野古も移設先の候補として残っていると考えてよいのですか。総理の明確な答弁を求めます。
五月末までに結論を出すという意味は、まさか政府が候補地を選ぶだけという意味ではなく、日米そして移設先の合意も得るということを指すのだと考えますが、確認を願います。もしこれが実現できず、危険な普天間飛行場のままという最悪の事態に陥った場合、総理はどのような政治責任を取りますか。はっきりと伺います。
先日、海上自衛隊によるインド洋補給支援活動が打ち切られました。平成十三年から本年一月まで、我が国は派遣隊員のいのちを一人も失わず、テロとの戦いに参加し、成果を上げてきたのであります。この補給支援活動について、以前、民主党は、無料のガソリンスタンドとか、諸外国から感謝されていないなどと酷評をしていましたが、総理自身はこの活動をどう評価しますか。炎熱のインド洋で汗水垂らして頑張った隊員に総理からねぎらいの言葉を掛けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。この補給支援活動の中止を米国や国際社会はどう受け止めるでしょうか。アフガニスタンへ四千五百億円もの援助を行うことは、やはり小切手外交に逆戻りと見られるのではないでしょうか。
こうした日米関係の現状を見て、米国の識者から、日本は日米同盟から日中同盟に切り替えようとしているのではないか、こういう指摘さえあります。米国との信頼関係が揺らぐ一方で、小沢幹事長が平成の遣唐使さながらの大訪問団を率いて訪中をし、天皇陛下と中国副主席の特例会見が強行されたことを見れば、こうした疑念が生ずるのも当然であります。
もちろん中国は大切な隣国でありますが、その軍備拡張にひた走る姿や世界のヘゲモニーを握ろうとする姿を見るとき、決して無警戒ではいられません。総理は、日米関係、日中関係のバランスをどのようにとらえ、外交を展開していく構想をお持ちか、伺います。
この問題の結びに、先日行われたオバマ大統領の一般教書演説では、テロとの戦いについても経済対策についても、日本への言及がなかったことを指摘しておきたいと思います。総理はどのような感想を抱きましたか。政権交代後の総理を始めとする政府の言動によって、日本は米国から軽視あるいは無視されようとしているのではありませんか。この点、総理は日米関係の現状をどう認識しているか、伺いたいと思います。
総理は、施政方針演説の中で、来年度予算をいのちを守る予算に転換したと宣言しました。そして、公共事業予算を一八・三%削減したことを誇らしげに述べました。しかし、公共事業予算にかつてない大なたを振るったことは、現在の厳しい不況、とりわけ地方不況の中で、本当に地域の人々の働くいのち、すなわち雇用の場を守る選択なのでしょうか。そこに行き過ぎはないでしょうか。
我々が与党であった時代にも公共事業は抑制してきましたが、一昨年からの百年に一度と言われる不況に直面して大型の補正予算も組み、懸命に景気の底割れを防いできました。
厳然たる事実として公共事業に依存する地域があります。私の地元石川県でいえば、能登半島や白山のふもとの過疎地がその典型です。鳩山総理の北海道にもそうした地域は多いでしょう。そうした地域の人々が、今、公共事業の大幅削減で途方に暮れています。建設会社の破綻が相次ぎ、その関連産業も含めて雇用の場が失われ、人々の生活が脅かされています。昨年も、私の友人が一人、自らいのちを絶ちました。私は、コンクリートから人へというスローガンを素直に受け入れることができないでおります。
コンクリートから人へ、人のための政治は当然至極であり、私も、人間のいのちと暮らしのために政治を志したのです。人は政治の目的です。コンクリートはその手段です。災害から人のいのち、安全を守るコンクリートもあれば、人の暮らしを便利に豊かにするコンクリートもあります。
先ほども申したとおり、多くの人々が建設業に関連して生計を立てております。建設業法では二十八種もの業種があります。土木、建築、大工、左官、とび、石工、屋根、電気工事、管工事、タイル・れんが・ブロック、鋼構造物、鉄筋、舗装、しゅんせつ、板金、ガラス、塗装、防水、内装、機械器具設置、熱絶縁、電気通信、造園、削井、建具、水道施設、消防施設、清掃施設、以上であります。このほかにも関連の産業が幅広くございます。
総理、お尋ねをいたします。こうした多くの人々の働くいのちと誇りを傷つけるコンクリートから人へのスローガンを総理は今後も使い続けるおつもりでしょうか、お尋ねをしたいと思います。
いわゆる土建国家からの脱却は必要でありますが、現在の厳しい景気・雇用情勢を見れば、建設関連企業の急激な淘汰は決して好ましくないと考えます。前原大臣は、建設業者は二十万社でも過大であると発言されたように伺いますが、どの程度の業者数が適正と考えておられますか。また、建設業からの事業の転換や従業員の雇用についてどのような支援を講じる考えか、お伺いをいたします。
私は、今後の景気対策において、あえて公共事業を除外する必要はないと考えます。リーマン・ショック以降、米国や中国も大型の公共事業によって景気の底支えを行ったではありませんか。オバマ大統領の一般教書演説でも、米国は温暖化対策の側面もある高速鉄道網の整備などを目玉に、橋、高速道路といった社会基盤整備も即座の雇用創出につながるとして景気対策の柱にしております。景気対策における公共事業の役割について総理の御認識を伺います。また、環境面に配慮すれば、我が国においても整備新幹線の促進は依然として大きな意義のある事業と考えますが、総理の認識を伺います。
次に、総理が地球のいのちと表現した環境問題についてお伺いします。
総理は、政権発足直後、我が国の温室効果ガス排出量を二〇二〇年までに一九九〇年比で二五%削減すると高らかに表明しました。しかし、その後は、温暖化問題解決に向けて総理自ら指導力を発揮してきたと言えるでしょうか。民主党マニフェストに記載されていたガソリン税等の暫定税率を廃止し、地球温暖化対策税に一本化するという案も、結局は小沢幹事長の圧力に屈して、あいまいな形で先送りしただけではありませんか。
また、昨年末、コペンハーゲンにおけるCOP15でも総理の存在感は薄く、各国の議論を主導することもないまま終わりを迎えてしまいました。会議も、事実上、結論の先延ばしで、ポスト京都議定書の枠組みはまだ見えてきません。そもそも、国民的な合意を得る努力もないまま、したたかな各国首脳を相手に華々しい数値目標だけ先走って発信してしまったことは、外交戦略上、軽率だったのではありませんか。後からできませんでしたでは、国民からも世界からも信用を失ってしまいます。指導力欠如という評価を気にしたのか、総理は、十分な議論も待たずに、先日、国連気候変動枠組条約の事務局に二五%削減の目標値を提出しました。これもまた独善的ではありませんか。もっと幅広い国民の声をお聞きください。
総理は、昨年の臨時国会の答弁において、目標達成に向けての中身を早急に明らかにすると述べております。そこで、改めて、今後二五%削減に向けてどのような道筋を描いているのか、明確にお示しください。あわせて、その実現のためには、国民、産業界の負担は金額にして年間幾らを想定しているのか、具体的に御説明ください。
地球温暖化防止は、国際社会が共通して取り組むべき大きな課題であります。しかし、国民的合意のない、また国民の暮らしを脅かすパフォーマンスであっては決してならないということを申し添えておきたいと思います。
次に、国の形であり、いのちともいうべき憲法問題についてお伺いをします。
鳩山総理、あなたの憲法に対する姿勢がよく分かりません。総理はかつて、自衛軍の保持も盛り込んだ「新憲法試案 尊厳ある日本を創る」という著書を出しておられます。また、昨年末にも、ベストな国の在り方のための憲法を作りたいと憲法改正の意欲を示すとともに、民主党内や与野党間で改正論議を活性化させるべきだとの考えを表明されました。しかしながら、先日の代表質問で総理は、首相という立場においては、特に重い憲法尊重擁護義務というものが課せられていると、そのようにも考えております、したがいまして、今はその私の考え方について申し上げるべきときではない、そのようにも考えておりますと述べ、憲法改正について自らの姿勢を鮮明にすることから逃れています。
しかし、総理や大臣が憲法改正を論ずること自体は、憲法九十九条の憲法尊重擁護義務に違反しないということは明らかであります。もし無血の平成維新というならば、今こそ国会や内閣など統治機構を含む新しい日本の国の形を大いに論ずるべきではありませんか。平成十九年には憲法改正国民投票法も成立し、衆参両院に憲法審査会が設置されましたが、民主党の一部にも反対論があり、二年半以上を経過した今も規程すらなく、全く機能していないことは明らかに違法な状態であり、極めて遺憾であります。鳩山総理には、民主党代表としても憲法審査会の始動に向けて指示をしていただきたい。その場で党利党略を超えて大いに議論をしようではありませんか。憲法審査会の問題も含めて、憲法改正について政治家としての鳩山総理の御所見を伺います。
質問の結びに申し上げます。
私は、昨年九月十六日、鳩山政権発足の日にある報道関係者から問われて、小鳩内閣というニックネームを付けました。その後、割合よく使われる表現となりましたが、小鳩の小は小沢幹事長の小でもあり、小沢幹事長が鳩山総理の頭越しに仕切る内閣になるのではないかと予測したのでありますが、その予測は的中したようであります。
このような不正常な政権構造は直ちに解消すべきであります。そして、鳩山総理自らと小沢幹事長は、政治と金の問題について一刻も早く国民に説明責任を果たすべきであります。このことを強く強く訴えて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣鳩山由紀夫君登壇、拍手〕
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 岡田議員の御質問にお答えをいたします。
まず、ハイチへの復興協力についてのお尋ねがございました。
私どもは、ハイチの実際のニーズをしっかりと検討をしながら、国際緊急援助隊、これによります医療活動、あるいは七千万ドルの緊急・復興支援、さらに国連PKOへの自衛隊施設部隊の派遣、こういったものを行うことに決めたところでございます。こういった支援はハイチ及び国際社会から様々御評価もいただいているところでありますが、一方で、やはり今回のケースを踏まえて、今後より迅速に緊急支援を行えないか検証作業を開始をしたところでもございます。
いずれにいたしましても、やはり震災国である日本として経験や知見を生かすことが重要だと、そのように思っておりまして、国際社会と協力をしてハイチの復旧復興に向けてこれからも積極的に取り組んでまいることをお約束をいたします。
それから、母からの資金提供に係る贈与税に関してでございますが、先ほどもお話を申し上げましたけれども、母からの資金の提供に関しては検察の捜査によって初めて解明されたところでございますが、私自身は何ら承知をしていなかったことも検察の捜査によって明らかになったことだと、そのように私は考えております。したがいまして、贈与税を免れようとか、あるいは私腹を肥やそうとか、そういう認識は全くありませんでした。既に贈与税、贈与として申告をして納税をいたしておりますけれども、これを脱税と判断するか否かの判断は国税当局が行うものだと、そのように思っております。
私の政治資金の問題に関しましては、捜査によって全容が解明をされ、処分の決定によって決着したと認識はしておりますけれども、国民の皆様方に御理解をいただくにはもう少し時間が掛かると思っておりまして、引き続き説明を尽くしてまいりたいと思っております。
御批判がございますでしょうから、様々な御批判には真摯に受け止めながら、国民の皆様の政権交代に懸けていただいた大変大きな御期待に対しても真剣に考えて、まずは改めるべきところをしっかりと改めて、御理解と御支持をいただけるように身を粉にして私に課せられた使命の遂行に全力を傾注をしてまいりたい、そのように考えております。
収支報告書の訂正についての御質問がございましたが、私の資金管理団体の収支報告書につきましては、検察による事実解明を真摯に受け止めて、今後、公判による事実認定の最終確定と検察に提出した書類の返還を待って数字の精査を行う必要があります。そして、二十一年分の収支報告の提出時期までには行うことを既に表明を申し上げているところでございます。なお、これまでも何度も御説明しておりますとおり、量的制限という制度については認識しておりまして、私が承知していないところで使われたお金でありますから、私には寄附をするという意思はなく、昨年の六月の修正と同様に貸付けとして処理をすることが法令に照らしても適切だと判断をしております。したがって、法令に反しているとは認識をしておりません。
小沢幹事長の問題についての認識、説明責任についてでございますが、小沢幹事長の政治団体の収支報告書の記載をめぐる問題については検察による強制捜査が行われており、いまだ捜査中であると、したがって事実関係はまだ解明されておらない状況でございます。したがって、今は捜査の進展を冷静に見守ることが肝要だと申しております。また、小沢幹事長の説明責任につきましては、御本人が検察の事情聴取にも応じて、記者会見も開いております。今後、更に説明責任を果たしていくことを御自身としても表明をしているというところでございます。
小沢幹事長の国会招致に関しては、政府として申し上げる立場ではありません。国会で是非御議論をいただきたいと思っております。
それから、拉致問題についてのお尋ねでございます。
大変岡田議員がこの問題に対して情熱を燃やしておられること、何よりだと思っております。拉致は絶対に許されないことだと、当然でございます。
施政方針で示しましたように、すべての拉致被害者が一日も早く帰国されますように、政府の総力を挙げて最大限の努力をしていくということでございますが、これは昨年、私も総理になりましてから拉致被害者の御家族とお会いをいたしました。その際に、自分の家族を早く帰してほしいという大変痛切な思いを伺ったところでございます。まさに、いのちを守る政府として一日も早い解決を約束を申し上げたところでございます。したがいまして、新たに設置をいたしました拉致問題対策本部の下で、情報収集や分析の体制というものを強化をして、具体的な行動を北朝鮮からやはり引き出していかなければなりませんので、関係国とも一層緊密に連携を強化をしていきたいと考えております。
それから、普天間の飛行場の移設問題についての御質問でございますが、名護市長選挙の結果は、やはりこれは稲嶺市長が誕生したというのは名護市民の皆様方の民意の表れの一つだと、そのように受け止めております。一方で、当然、この問題は国が最終的に責任を持って具体的な移設先を決定をするというものでございます。
その移設先について申し上げれば、現在、沖縄基地問題検討委員会で精力的に議論を行っているところでございまして、まさにゼロベースで幅広く検討をしているところでございまして、現時点で私が言及することはありません。
いずれにしても、普天間の飛行場の危険性を考えれば一刻も早く移設先を見付けなければなりません。地元の理解をしっかりと求めながら、また米国にも理解を求めて、すり合わせを行って、五月末までに具体的な移設先を決定をしてまいりますから、是非そのように御理解を願いたい。
インド洋での補給支援活動についての御質問でありますが、過酷な環境の下で大変に高い士気と規律を保ちながら補給支援活動をなさってこられた自衛隊員の皆さん方に対しては、心から敬意と感謝を申し上げたいと思っています。したがいまして、二月の六日でございますが、私としても直接ねぎらいの言葉を掛けさせていただきたいと思っております。
補給支援活動については、一定の成果を決して否定、すべて否定しているわけではありませんが、一方で、補給回数が一時期に比べてかなり減少してきたということで、補給支援活動の意味合いが小さくなってきたというのも、これも実態として事実だと申し上げてまいりました。
補給支援活動は終わったわけでありますが、政府としてはテロの根源を絶つということは大変重要だと思っておりまして、主としてアフガニスタンにおいては民生支援を中心として引き続いてテロ対策の取組に主体的に行動してまいりたいと、そのように考えております。
日米関係、日中関係のバランスのお尋ねがございました。
言うまでもありません、アメリカは日本と基本的な価値を共有する唯一の同盟国でございます。そして、日中関係は我が国にとっても大変重要な二国間関係の一つであることも認識をしております。昨今、軍事力が増強されてきているというようなことには注視をしなければならないことも言うまでもありませんし、透明性も求めていきたいと思っております。日米同盟というものを基軸にすればこそ、我が国として中国を含むアジア各国との協力関係を高めていくことができると思っておりまして、日米関係と日中関係のバランス論みたいな考え方を取るつもりはありません。
日米関係についての御質問が更にございましたが、日本が米国から軽視、無視されようとしているという指摘は当たってはおりません。オバマ大統領の一般教書演説のほとんどはまさにジョブ、ジョブ、ジョブというお話でございまして、米国内の諸課題に割かれております。かつて経済摩擦が大変大きかったときに日本が言及されたことはありますが、日本の言及がないということは何ら不自然なことではありませんで、特段のコメントする立場ではありません。
日米同盟は我が国の外交の基軸でありまして、同時に、オバマ大統領自身が米国にとって不可欠であると累次の機会に述べているところでもございます。これからも日米関係、特に日米同盟五十周年を機に更に深化をさせてまいりたいと思っております。
コンクリートから人への考え方についてのお尋ねがございました。
まさに私は、決してコンクリートを悪者扱いするつもりで申し上げているつもりは一切ありません。ただ、コンクリートから人へという象徴的な言葉は、大規模な公共事業が国民にとって本当に必要なものかどうかというものをやはりもう一度見極める必要があると、財政も決して豊かではない状況であるということであって、必ずしも必要でないものは中止をしながら、真に必要なインフラに関しては十分にこれからも戦略的に財政等を検討しながら進めていくという認識でございまして、決して建設業あるいは関係の方々のなりわいと誇りというものを傷つける趣旨ではありません。
景気対策における公共事業の役割あるいは整備新幹線の話がございました。
公共事業が当然地域経済の下支えあるいは雇用創出などにおいて一定の役割を果たしてきていることは事実でありまして、そのことは認識をしております。ただ、一方で、人口が減ってきている、また少子高齢化だ、財政も大変厳しいと、こういう我が国の置かれた状況を考えたときに、貴重な財源というものを有効に活用していかなければならないということでございまして、従来型の公共事業依存型の産業構造というものに関しては、大胆に見直していかなければならないという発想を私どもとしては取っているということでございます。
整備新幹線に関して申し上げれば、厳しい財政の制約もございますが、こういったことを考慮して、整備の意義を十分に検証した上で、国民の皆様方の理解を得ながら計画的に整備を進めてまいりたいと考えております。
それから、温室効果ガスの二五%削減の道筋、あるいは国民負担に対する御質問がございました。
私がこのいわゆる二五%削減というものを提案をしたのは、地球温暖化対策に向けてまさに、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、アメリカとか中国、こういった主要排出国の背中を押さなければならないと、日本だけが高い目標を掲げてもいかぬという意味で、あえて目標を掲げながら先進国、主要排出国の合意が必要だということも申し上げてきたわけでございまして、そういう意味で、COP15、最終的に留意事項が付いたわけでありますが、それなりのものができたと、そのようには考えております。
ただ、これをいかに実現していくかと、国内の対策が大変重要だと思っておりまして、エコカーあるいは省エネ家電などの導入支援策、これはもう既に行ってこられたわけでありますが、さらに国内排出量取引制度、再生可能エネルギーの固定価格買取り制度、さらには地球温暖化対策のための税制といったものをしっかりと整備していく必要があります。また、やはり国民の皆さんの意識というものに促すことが大事だという思いの下で、チャレンジ25キャンペーンを小沢環境大臣の下で国民運動として起こしているところでございまして、あらゆる政策を総動員していきたいと考えております。
この負担の部分に関しては、従来のモデル分析が必ずしも正確でなかったということでございまして、これは、むしろプラス面なども十分に考慮していく中で今検討しているところでございます。
憲法改正についてのお尋ねがございました。
私がこの首相という立場においては特に重い憲法尊重擁護義務があると、課せられていると思っていると申し上げたのは、決して憲法の解釈論として申し上げたわけではありません。首相の立場にある者の政治姿勢、私の意思として申し上げたところでございます。
憲法改正は、できる限りこれは当然、両院議員における与野党の大多数の意見の一致を得て、すなわち、できる限り国民の多くの皆様方の広い意見の一致を得て行われなければならないものだと、そのように考えております。一党一派やあるいは内閣が憲法改正を声高に叫んだり、手続を強引に進めたりすると、かえってむしろ与野党間、党派を超えた建設的な憲法論議の機運というものを萎縮させてしまうんじゃないか、そのように思っておりまして、そのことはこれまでの経緯を見ても明らかではないかと思います。
したがいまして、憲法の在り方については、まず各党の中でそれぞれしっかりと議論をしていただいて、その上で、与党、しかる後に与野党間でしっかりと協議をして決めていくべき問題だと、そのように申し上げているところでございます。憲法審査会の始動の問題も同じでございます。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣亀井静香君登壇、拍手〕
○国務大臣(亀井静香君) 小沢幹事長をめぐる問題については、御本人が御自身の判断で今いろいろと御説明をされておると、このように承知をいたしております。(拍手)
〔国務大臣福島みずほ君登壇、拍手〕
○国務大臣(福島みずほ君) 刑事事件については、その結果についてきちっと注視をしております。また、この問題については、刑事事件とはまたかかわりなく、御本人がきちっと説明をされるべきだと思います。(拍手)
〔国務大臣前原誠司君登壇、拍手〕
○国務大臣(前原誠司君) 岡田議員にお答えをいたします。
建設業者の適正規模、それから事業転換及び従業員の雇用への支援についてのお尋ねがございました。
私が二十万社というふうに申し上げたのは、現在五十万社余りでございますけれども、年間の売上げが百万円を超えている業者数は二十万社程度でございまして、それをベースに今お話をしております。
議員も御承知のとおり、現在、人口減少、そして少子高齢化、そして莫大な財政赤字ということの中で税金の使い道を大きく見直していかなくてはなりません。そういう意味で公共事業の見直しというものを今行わせていただいているところでございます。抑制傾向で見直しをさせていただいているところでございます。他方、鳩山総理の所信演説にもございましたように、民間の知恵、資金を使ったインフラ整備というものもしっかりと進めてまいりたいと考えております。
それと同時に、この公共事業あるいは建設で今までなりわいとされてきた方々に対して、観光、農業、林業あるいは介護といった他の職業への転業支援というものもしっかりと行ってまいりたいと考えておりますし、また、建設就業者の雇用の維持確保につきましては、雇用調整助成金等の活用も図り、政府としてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。(拍手)
○議長(江田五月君) これにて午後一時まで休憩いたします。
午前十一時四十二分休憩
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午後一時一分開議













